6.10 関数と数式の 2D プロット
6.10.1 数式
◮ 1変数の数式をまとめてプロットする
1. 文章に複数の数式を入力します. 複数の数式を同時にプロットする場合は赤い色のコンマで 区切ります.
2. 数式を記述した行,または数式リストの任意の場所にカーソルを配置して をクリック するか,または2Dプロットサブメニューから直交座標を選択します.
◮ 2Dプロット +直交座標 xsin5
x
5 2.5
0 -2.5
-5
3.75
2.5
1.25
0
x y
x y
6.10 関数と数式の2Dプロット 153
y=xsin1x
プロットのプロパティのラベリングタブの注釈ボックスに,ラベルとしてy=xsin1x を入力し ます.
◮ 2Dプロットに数式を追加する
• 新しい数式をマウスで選択し,プロット上にドラッグします. または
• プ ロ ッ ト の プ ロ パ テ ィ ダ イ ア ロ グ の プ ロ ッ ト し た 数 式 タ ブ で プ ロ ッ ト の 追 加 ボ タ ン を ク リックします. そしてテキストボックスに新しい数式を入力します.
Example 14 xsinx1 と一緒にxと−xをプロットする
1. 式xsin1x にカーソルを配置して,2Dプロット+直交座標とします. 2. xをフレームにドラッグします.
3. −xをフレームにドラッグします.
5 0
-5
5
0
-5
x y
x y
y=xsin1x, y=x, y=−x
Note リ フ ァ ン レ ン ス ラ イ ブ ラ リ を コ ン ピ ュ ー タ に イ ン ス ト ー ル し て い れ ば, よ り 多 く の 曲 線 を作成する数式を見つけて,プロットすることができます. リファンレンスライブラリの Tables, reference: Curves in the Planeをご覧下さい. (“標準”インストールでは,リファ レンスライブラリはインストールされません. これらのファイルをCD-ROMからコピー するか, “カスタム”インストールして,ファイルを追加します. )
三角関数
三角関数も同じようにプロットできます. ここではラジアンの単位ではなく,度の単位の例を示し ます.
◮ 度の単位を用いた三角関数のプロット
1. 数式を文書に入力します. 度の記号を上付き文字として利用します. 挿入+単位名ダイア ログから入力する度の記号を使うこともできます.
2. カーソルを式に配置して をクリックするか,または2Dプロットサブメニューから直
交座標を選択します.
3. プロットを選択し, をクリック,または編集+プロパティとします. 4. プロットした数式タブのプロット範囲ボタンをクリックします.
5. プロット範囲を−180< x <180にします. これ以外の値でもかまいません.
6. OKボタンをクリックします.
7. 必要に応じて,追加の数式をクリックし,プロット上にドラッグします.
◮ 2Dプロット +直交座標 sinx◦
• 編 集+プ ロ パ テ ィと し ま す. プ ロ ッ ト し た 数 式 の タ ブ で 両 式 の プ ロ ッ ト 範 囲 を−180 <
x <180とします.
• 式cos 2x◦を選択し,サインのプロットにドラッグします.
150 100 5 0 0 -5 0 -100 -150
1
0 .5
0
-0 .5
-1
x y
x y
y= sinx◦,y= cos 2x◦
◮ 2Dプロット +直交座標 sin 2x◦+ cos 3x◦
• 編 集+プ ロ パ テ ィと し ま す. プ ロ ッ ト し た 数 式 の タ ブ で 両 式 の プ ロ ッ ト 範 囲 を−360 <
x <360とします.
250 125 0
-125 -250
1.5 1 0.5 0
-0.5
-1 -1.5
x y
x y
6.10 関数と数式の2Dプロット 155
6.10.2 定義した関数
定義した関数のプロットには2通りの方法があります. 関数の定義は,例えば,式f(x) =xsinx にカーソルを配置して関数定義サブメニューから新しい定義コマンドを選択して行ないます.
◮ 定義した1変数の関数f をプロットする 1. 関数名f または数式f(x)を選択します.
2. 2Dプロットサブメニューから直交座標を選択します.
Example 15 関数定義サブメニューの新しい定義コマンドで関数g(x) = tan sin( x2)
を定義し て,その関数名gを使ってプロットすると次のようになります.
5 2.5
0 -2.5
-5
1.5
1
0.5 0
-0.5
-1
-1.5
x y
x y
g
6.10.3 連続および不連続な関数のプロット
数式を単純にプロットすると不連続曲線のみがプロットされ,関数名でそれをプロットすると漸近 線もプロットされます.
◮ 垂直漸近線を表示する
• プロットした数式タブから不連続点を調整するのチェックを外します.
◮ 2Dプロット +直交座標 x+ 1
x−1
5 2.5 0
-2.5 20
0
-20
-40
x y
x y
不連続点を調整するチェック無し
5 2.5 0
-2.5 -5
50
25
0
-25
x y
x y
不連続点を調整するにチェック
このチェックは個々の関数に対して適用されますので,異なる設定の関数を同一プロット上に描画 することも可能です.
不連続点を調整するというオプションがチェックされていると,画面上にプロットできない関数が 存在します. 例えば
105(
x10−5−1) /ln (x)
がその一例です. プロットする際に設定を変更する必要がある場合には,ctrlキーを押しながら, プロットコマンドを実行します. プロットのプロパティダイアログボックスが開き,プロットを作 成する前に,設定を編集できます.
連続および不連続な区間定義関数の描画方法を次のセクションで紹介します.
6.10.4 区間定義関数のプロット
区間定義関数は2列または3列の行列の左に大カッコを付けて表示する必要があります. 区間定 義関数の記述方法に関する詳細は105ページを参照してください.
◮ 2Dプロット+ 直交座標
x2−1 if x <−1 10−10x2 if −1≤x≤1
x2−1 if 1< x
5 2.5 0
-2.5 -5
20
15
10
5
0
x y
x y
6.10 関数と数式の2Dプロット 157
前述のように,プロットのプロパティダイアログのプロットした数式タブにある不連続点を調整す るチェックを外すことによって,数式g(x)の連続したグラフを描くことができます.
◮ 2Dプロット+ 直交座標
x2−1 if x <−1 20−x2 if −1≤x≤1
x2−1 if 1< x
0 5 10 15 20
-4 -2 2 x 4
チェック
0 5 10 15 20
-4 -2 2 4
チェック無し
6.10.5 特別な関数
最大整数関数またはフロア関数f(x) =⌊x⌋を入力します. カッコは をクリックして表示 される を利用します. フロア関数の詳細は32ページをご覧ください.
◮ 2Dプロット +直交座標
⌊x⌋
5 2.5
0 -2.5
-5
4
2
0
-2
-4
x y
x y
プロットのプロパティダイアロのプロットした数式タブの不連続点を調整するのチェックを外す と,この関数を連続したプロットで表示できます.
5 2 .5
0 -2 .5
-5
5
2 .5
0
-2 .5
-5
x y
x y
同じ方法で絶対値関数f(x) =|x|を定義します. 絶対値の記号は ボタンを使います. 次に 関数f(x) =|sinx|の例を示します.
◮ 2Dプロット +直交座標
|sinx|
5 2. 5
0 -2. 5
-5
0. 75
0. 5
0. 25
0
x y
x y
ガンマ関数Γ(x)は正の整数nで定義される密度Γ(n+ 1) =n!を表す関数です. ガンマ関数の プロットには垂直な漸近線が表示されます.
◮ 2Dプロット +直交座標 Γ(x)
6.10 関数と数式の2Dプロット 159
5 2 .5
0 -2 .5
-5
5 0
2 5
0
-2 5
x y
x y
ヘビサイド関数は次のように定義されます.
5 2 .5
0 -2 .5
-5
1
0
x y
x y
Heaviside(x) =
{ 0 if x <0 1 if x≥0
これは,組込み関数です. ヘビサイド関数を利用する場合は,挿入+数式名としてHeavisideと入 力します.
ヘビサイド関数には,区間定義関数を作成する別の方法があります. Heaviside(x−2) sin(x) + Heaviside(−x) cosx=
sinx if x≥2 0 if 0≤x≤2 cosx if x≤0
◮ 2Dプロット+ 直交座標
Heaviside(x−2) sinx+ Heaviside(−x) cosx
10 5
0 -5
-10
1
0.5
0
-0.5
-1
x y
x y